安定したピッキングはギターソロを演奏するうえで不可欠です。
ギター初心者のころは右手を置く場所が定まらず、狙った弦を弾けなかったり、ピックが引っかかったりと苦労するかと思います。
逆を言えば、右手のフォームを確立すれば安定的なプレイを行うことができます。
ここでは、15年以上ギターを弾き、右手のフォームを研究した私の経験から、どんなプレイにもマッチする万能な右手のフォームを解説していきます。
この記事の内容を実践して、安定したピッキングを手に入れてください。
基本的かつオススメな右手の置き場所
早速結論から言うと、私がオススメする右手のフォームのポイントは以下のとおりです。
- ブリッジに手首付け根のやわらかい部分を軽く付ける
- ブリッジに付けることが難しければ低音弦に軽く触れさせる
- 弦移動に合わせて手首の位置を上下させる
- 中指、薬指、小指は自然な形で曲げておく
- 小指がブラブラして落ち着かない場合は小指をボディに付けてもOK
- 前腕は自然なかたちでボディに乗せる
この6点になります!
ではそれぞれについて詳しく説明していきますね。
ブリッジに手首付け根のやわらかい部分を軽くつける
下の写真の赤丸の部分をブリッジの白丸の部分に軽くつけます。
こうすることで右手位置が固定され、安定してピッキングすることができます。
ポイントはギュッと押しつけないことです。
ギュッと押しつけてしまうと手首の動きが制限され、返って弾きにくくなってしまいます。
ほんの少し触れる程度で固定しましょう。
ブリッジに付けることが難しければ低音弦に軽くつける
ブリッジの形状によっては、ブリッジに手首を付けることが難しい場合があります。
そんなときは、弾かない低音弦に軽く手首を付けるようにすると良いです。5弦、6弦を弾くときは小指や薬指をボディにつけてフォームを安定させます。
弦移動に合わせて手首の位置を上下させる
低音弦側から弦移動して高音弦を弾く場合は、手首も少しずつ高音源側に移動するようにしましょう。
弦に対するピックの角度が均等になるように手首の位置も調整するということです。
こうすることで、ピックの角度が変わることによって生じるノイズや音のムラがなくなり、低音から高音まで均一でノイズの少ない音を出すことができます。
慣れないうちは弦移動と一緒に手首をズラすことが難かしく感じるかと思いますが、練習していたら慣れてきます。
中指、薬指、小指は自然な形で曲げておく
よく中指・薬指・小指をピーンと伸ばしていたり、ギュッと握っていたりする方がおられます。
私のオススメとしては自然なかたちで脱力し、ゆるーく曲げておくことです。
指をギュッと握ったり、ピーンと開いたりすると変に右手に力が入ってしまい、力みがピッキングを邪魔します。
ピッキングの邪魔やノイズの原因にならないよう、自然に脱力したかたちにしておくことをオススメします。
小指がブラブラして落ち着かない場合は小指をボディに付けてもOK
上記のフォームでは、基本的に小指と薬指はボディに付けません。その方が早いフレーズを弾くときに手首をズラしやすく、弦移動がスムーズだからです。
とはいえ、小指薬指がブラブラして気持ちが悪い場合はボディに付けてしまっても問題ないです。
しかし、手首の動きを邪魔するように固定することはオススメしません。
小指薬指をボディに付ける場合も軽く触れる程度にしましょう。
前腕は自然なかたちでボディに乗せる
上記のフォームを取ったあと、右腕は自然なかたちでボディに乗せます。
ベターっとくっつけるのではなく、ポンと置くというような感じです。変に体重をかけたりもせず、自然に置くだけです。
以上が私がオススメするフォームの5つのポイントになります。
このフォームは、スローなフレーズ、速いフレーズ、指弾きなど様々なプレイスタイルに応用が効きます。
まだ自分の右手のフォームが確立されていない、今のフォームが気に入らない、やりずらいと感じている方は、ぜひ上記のフォームを試してみてください。
慣れれば、きっとギターが弾きやすくなると思います
弾きにくい右手の置き方
私が長年ギターを弾き続けて、辿り着いたオススメの右手フォームを紹介しました。
オススメとはいったものの、人によって弾きやすい弾きにくいはあり、フォームに100%の正解は無いと思っています。
しかし、これはどう考えても弾きにくいだろうというフォームはあります。
それは次のとおりです。
基本的に、ピッキングをするときは手首を回転させることでピッキングを行います。
ドアノブをひねる動きに似ているとよく言われます。
なので、スムーズに手首が動かせるよう、手首の固定を軽くしておく必要があります。
手首をベタっとブリッジにつけてしまうと、手首を回転させることができなくなるため、ピッキングがし辛くなります。
基本的には手首をベタっとブリッジにつけることは止めておきましょう
速弾きをするときの右手のフォーム
BPM200ぐらいのテンポで速弾きをする際には上記のフォームでも十分対応できます。
しかし、BPM240以上になってくるとなかなかしんどくなってきます。
超高速でピッキングする際のフォームについても少し解説しておきます。
小指薬指で右手をボディに固定し、手首を浮かせるフォーム
ハミングバードピッキングと言うピッキングに近いフォームです。手首は完全に浮かせ、細かい手首の回転でピッキングします。細かく振動するようなピッキングですが、小指薬指で手首を安定させてピッキングをします。
腕全体に力を入れず、最小限の力で肘から先を使ってピッキングします。
手首をブリッジからギリギリ浮かせるフォーム
小指・薬指・中指は軽く曲げておき、ブリッジから手首を少しだけ浮かせ、手首の細かい回転でピッキングします。前腕をボディに当てて安定させます。
ポールギルバートが速弾きをする際に使っているフォームです。
超人並みの高速ピッキングが可能になりますが、習得にはたくさん練習が必要です。
親指の屈伸を混ぜてピッキングをする
右手のフォームは私が推奨するフォームと同じですが、親指の屈伸と手首の回転を混ぜてピッキングする方法です。
これも高度な技術になり、正直私にはできません、、、
速弾きを極めたい方はチャレンジしてみると良いでしょう。
練習しながら自分のフォームを確立することが大切
ここまで色々と右手のフォームについて解説してきましたが、人それぞれやり易いフォームは違ってきます。
私がオススメするフォームがやりにくかったり、私がやりにくいフォームがやりやすかったりします。
先生がこう言っていたからこうするのがベストなんだ
と解釈するのはかえって危険かと思います。
ここまで解説しといてなんなんだ
と思われるかもしれませんが、一番大切なことは日々練習する中で自分が弾きやすいフォームを探していくということです。
あなたのカラダことはあなたが一番よくわかると思いますので、無理に人がオススメするフォームに矯正するのではなく、独自のフォームを探求してみることも大切です。
まとめ
右手のフォームには色々あります。そのなかでも私のオススメのフォームを紹介させていただきました。
- ブリッジに手首付け根のやわらかい部分を軽く付ける
- ブリッジに付けることが難しければ低音弦に軽く触れさせる
- 弦移動に合わせて手首の位置を上下させる
- 中指、薬指、小指は自然な形で曲げておく
- 小指がブラブラして落ち着かない場合は小指をボディに付けてもOK
- 前腕は自然なかたちでボディに乗せる
ぜひ、このフォームを数週間練習してみてください。
合わなければ、あなたなりにアレンジするもよし、ガラッとフォームを変えてみるもよしです。
この記事があなたの右手フォームの確立に少しでもお役に立てれば幸いです。
その他の基礎練習については以下の記事をご覧ください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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